「ヤリスの購入を検討しているけれど、クルーズコントロールがないって本当?」そんな疑問や不安を感じて、このページにたどり着いたのではないでしょうか。コンパクトで運転しやすいヤリスは魅力的ですが、長距離運転や高速道路での快適性を考えると、クルーズコントロールの有無は大きな判断材料になります。
実は、「ヤリスにクルーズコントロールはない」という情報は、半分正解で半分は誤解です。ヤリスには、ただ速度を維持するだけでなく、先進的なヤリスのレーダークルーズコントロールが搭載されているモデルが存在します。この記事では、ヤリスクルーズコントロールのグレードごとの違いや、どのモデルが標準装備なのかを詳しく解説します。
さらに、ヤリスクルーズコントロールの具体的な操作方法から、利用者がイメージするヤリスの自動運転のやり方、そしてヤリスクルーズコントロールが渋滞時にどれだけ役立つのかについても掘り下げます。もちろん、ヤリスの自動運転レベルや、システムが対応できずヤリスの自動運転ができない状況、注意点にも触れていきます。
また、安全性能はクルーズコントロールだけではありません。ヤリスの安全装備をグレード別に比較し、ヤリスの自動ブレーキが標準装備である安心感についてもご紹介します。この記事を読めば、あなたのヤリスに対する疑問が解消され、納得のいくクルマ選びができるようになるはずです。
記事のポイント
- ヤリスのクルコン搭載グレードと機能の詳細
- レーダークルーズコントロールの具体的な操作方法
- 自動運転と呼ばれる機能のレベルと注意点
- クルコンを含むヤリスの総合的な安全性能
ヤリスにクルーズコントロールはない?その誤解と真実
- ヤリスのクルーズコントロールは標準装備?
- ヤリスクルーズコントロールのグレード別搭載状況
- 高機能なヤリスのレーダークルーズコントロール
- 充実したヤリスの安全装備をグレード別に解説
- ヤリスの自動ブレーキは標準装備で安心
ヤリスのクルーズコントロールは標準装備?
ヤリスのクルーズコントロールは、全てのグレードで標準装備というわけではありません。しかし、多くの方が選ぶ主要なグレードには、先進的な運転支援機能として標準で搭載されています。
このため、「ヤリスにはクルーズコントロールが全くない」という認識は正確ではなく、モデルによって装備の有無が異なると理解するのが正しいです。具体的には、ハイブリッドモデルと1.5LのガソリンCVTモデルには、後ほど詳しく解説する高機能なレーダークルーズコントロールが標準で備わっています。
一方で、最もベーシックな1.0Lのガソリンモデルや、スポーティーな走りを追求したマニュアルトランスミッション(MT)車には、この機能が搭載されていません。したがって、クルーズコントロールの利用を前提にヤリスの購入を考えている場合は、どのグレードを選ぶかが非常に大切なポイントとなります。
ヤリスクルーズコントロールのグレード別搭載状況
ヤリスに搭載されるクルーズコントロールは、グレードによって明確に分けられています。購入を検討する際は、ご自身の希望するグレードに機能が含まれているかを確認することが不可欠です。
まず、クルーズコントロールが標準で搭載されているのは、ハイブリッド車の全グレード(HYBRID Z、HYBRID G、HYBRID X)と、1.5Lガソリンエンジンを搭載したCVT車(Z、G、X)です。これらのモデルでは、高速道路での快適な走行を力強くサポートしてくれます。
逆に、クルーズコントロールが搭載されていないのは、1.0Lガソリンエンジンモデル(X、X"Bパッケージ")と、1.5Lガソリンエンジンモデルの中でも6速マニュアル(6MT)を選択した場合です。これらのモデルは、主に市街地での利用や、自ら車を操る楽しさを重視する方向けのグレード設定となっています。このように、ヤリスは利用者のニーズに合わせて装備を選べるようになっています。
高機能なヤリスのレーダークルーズコントロール
ヤリスの対応グレードに搭載されているのは、単に一定速度を保つだけのクルーズコントロールではありません。「全車速追従機能付レーダークルーズコントロール」という、非常に高機能なシステムが採用されています。
このシステムの大きな特徴は、ミリ波レーダーと単眼カメラを用いて前方を走る車を検知し、適切な車間距離を保ちながら追従走行する点です。運転者が設定した速度の範囲内で、先行車が加速すれば自車も加速し、減速すればそれに合わせて滑らかに減速します。
さらに、先行車が停止した場合には、自車も自動で停止。高速道路での渋滞時など、発進と停止を繰り返す場面で運転者の疲労を大幅に軽減してくれます。また、システムが前方のカーブを検知すると、それに応じてあらかじめ速度を抑制する機能もあり、より安全でスムーズな運転支援を実現しています。
充実したヤリスの安全装備をグレード別に解説
ヤリスの魅力は、クルーズコントロールだけにとどまりません。トヨタの先進安全技術パッケージ「Toyota Safety Sense」が多くのグレードで標準装備されており、高い安全性能を誇ります。
このパッケージには、クルーズコントロールの他にも様々な運転支援機能が含まれています。例えば、車線を逸脱しそうになった際に警告し、ステアリング操作を支援する「レーントレーシングアシスト」や、道路標識をカメラで認識してディスプレイに表示する「ロードサインアシスト」などが挙げられます。
クルーズコントロールが搭載されていない1.0LモデルやMT車であっても、衝突被害軽減ブレーキなどの基本的な安全機能は備わっています。ただし、一部の上位機能(例えば、ブラインドスポットモニターなど)は、グレードによってオプション設定であったり、装備されていなかったりする場合があるため、安全装備全体を比較してグレードを選択することが望ましいです。
ヤリスの自動ブレーキは標準装備で安心
ヤリスは、運転支援機能だけでなく、万が一の事態に備える予防安全技術にも力が入れられています。その代表格が、衝突被害軽減ブレーキ、いわゆる「自動ブレーキ」であり、これは全グレードに標準で装備されています。
ヤリスに搭載される自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティ)は、前方の車両や歩行者(昼夜)、さらに昼間の自転車運転者まで検知して、衝突の可能性がある場合に警報を発します。それでも運転者がブレーキを踏めなかった際には、システムがブレーキを作動させて衝突回避を支援、または被害の軽減を図ります。
加えて、交差点での右折時に対向してくる直進車や、右左折時に横断してくる歩行者を検知する機能も備わっています。クルーズコントロールの有無に関わらず、このような基本的な安全性能が全てのモデルで確保されている点は、ヤリスを選ぶ上での大きな安心材料と言えるでしょう。
ヤリスのクルーズコントロールがないと感じる場面と使い方
- 簡単!ヤリスクルーズコントロールの操作方法
- ヤリスの自動運転のやり方と便利な機能
- ヤリスクルーズコントロールは渋滞でも活躍
- ヤリスの自動運転レベルと支援機能の範囲
- ヤリスは自動運転できない?注意点と限界
簡単!ヤリスクルーズコントロールの操作方法
ヤリスのレーダークルーズコントロールは、高機能でありながら非常に簡単な操作で利用を開始できます。全ての操作はステアリングホイール(ハンドル)にあるスイッチで行うため、運転中に視線を大きく動かす必要がなく安全です。
基本的な操作手順は以下の通りです。 まず、ステアリング右側にあるクルーズコントロールのメインスイッチを押して、システムをONにします。メーター内に表示灯が点灯したら準備完了です。次に、希望の速度まで加速し、「SET」スイッチを押すと、その時点の速度で定速走行および追従走行が始まります。
速度を上げたい場合は「+RES」スイッチを、下げたい場合は「-」スイッチを押すことで調整が可能です。機能を一時的に解除したいときは「CANCEL」スイッチを押すか、ブレーキペダルを踏みます。再度、設定速度に復帰させたい場合は、「+RES」スイッチを押すだけで済みます。この直感的な操作性が、長距離ドライブをより快適なものにします。
ヤリスの自動運転のやり方と便利な機能
多くの方が「自動運転」と聞いてイメージするのは、車がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作を支援してくれる状態でしょう。ヤリスでは、この状態をレーダークルーズコントロールと「レーントレーシングアシスト(LTA)」を組み合わせることで実現します。
やり方はとてもシンプルです。前述の方法でレーダークルーズコントロールを作動させた状態で、同じくステアリングスイッチにあるLTAのスイッチを押すだけです。すると、システムが道路の白線(または黄線)を認識し、車線の中央を走行するようにハンドル操作を優しく支援してくれます。
これにより、高速道路などのはっきりとした車線がある道路では、運転者はアクセルやブレーキ操作から解放されるだけでなく、ハンドル操作の負担も軽減されます。これが、ヤリスで体感できる「自動運転」に近い運転支援機能であり、特に単調な高速走行での疲労軽減に大きな効果を発揮します。
ヤリスクルーズコントロールは渋滞でも活躍
ヤリスのレーダークルーズコントロールが真価を発揮する場面の一つが、高速道路での渋滞時です。搭載されている「全車速追従機能」は、渋滞というストレスのたまる状況でドライバーを力強くサポートします。
この機能により、先行車が速度を落として停止すると、ヤリスも自動的にブレーキをかけて滑らかに停止します。そして、先行車が再び発進すると、ドライバーがアクセルを軽く踏むか、ステアリングの「+RES」スイッチを押すだけで、追従走行を再開します。これにより、渋滞中に行いがちな、面倒なアクセルとブレーキの踏み替え操作のほとんどが不要になります。
ただし、一点注意が必要です。ヤリスのシステムには、停止した状態を維持し続ける「停止保持機能」は含まれていません。車両が停止してから約3秒が経過すると、自動的にブレーキが解除されてクリープ現象で車がゆっくりと前に進み始めるため、ドライバーは必ずブレーキペダルを踏んで車両を停止させ続ける必要があります。この点を理解した上で活用すれば、渋滞時の運転が格段に楽になります。
ヤリスの自動運転レベルと支援機能の範囲
近年よく耳にする「自動運転レベル」という言葉ですが、ヤリスに搭載されている運転支援システムは、国が定める基準では「レベル2」に相当します。これを正しく理解しておくことは、安全運転のために非常に大切です。
自動運転レベル2とは、「アクセル・ブレーキ操作」と「ハンドル操作」の両方を、システムが一時的に支援する段階を指します。ヤリスのレーダークルーズコントロール(アクセル・ブレーキ支援)とレーントレーシングアシスト(ハンドル支援)の組み合わせが、まさにこれにあたります。
重要なのは、レベル2はあくまで「運転支援」であり、運転の主体は完全にドライバーにあるという点です。システムは運転操作を補助してくれますが、全ての交通状況を判断して操作を代行する「自動運転」ではありません。したがって、ドライバーは常に周囲の状況に注意を払い、いつでもシステムに頼らず自分で運転できる状態を保つ義務があります。
ヤリスは自動運転できない?注意点と限界
ヤリスの運転支援システムは非常に優秀ですが、万能ではありません。「自動運転ができない」、つまりシステムが正常に機能しない、あるいはドライバーの介入が必須となる状況が存在します。この限界を知っておくことが、過信による事故を防ぐ鍵となります。
例えば、大雨、濃霧、降雪といった悪天候の際には、レーダーやカメラが前方の車両や車線を正しく認識できなくなることがあります。また、急なカーブや急な坂道、車線がかすれて見えにくい道路、工事区間などでも、システムが適切に作動しない可能性が高まります。
このような状況では、メーター内の表示で機能が一時的に停止したことを知らせてくれる場合がありますが、それに頼るのではなく、ドライバー自身が「今はシステムが苦手な状況だ」と判断し、ためらわずに手動運転に切り替えることが求められます。システムはあくまでアシスト役であり、最終的な安全確保の責任はドライバー自身が負うことを忘れてはなりません。
結論:ヤリスクルーズコントロールはないは誤解
この記事では、「ヤリスにクルーズコントロールはない」という疑問について、多角的に解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
- 「ヤリスクルーズコントロールはない」は一部のグレードに限った話
- ハイブリッド車と1.5LガソリンCVT車には標準装備されている
- 搭載されているのは高機能な全車速追従機能付レーダークルーズコントロール
- 1.0Lガソリン車と6速マニュアル車には搭載されていない
- 操作はステアリングスイッチで簡単かつ直感的に行える
- 渋滞時の発進・停止をサポートし運転の疲労を軽減する
- 停止状態を維持するブレーキホールド機能はない
- 運転支援システムは国の定める自動運転レベル2に相当する
- レベル2は運転支援であり、運転の主体は常にドライバーにある
- システムを過信せず、常に周囲の状況を確認することが大切
- 悪天候や急カーブ、不明瞭な車線などでは機能が制限される
- 自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティ)は全グレードに標準装備
- Toyota Safety Senseにより高い安全性能を実現している
- 購入前には希望するグレードの装備内容を必ず確認する
- 可能であれば試乗して実際の機能や操作性を体感するのが最もおすすめ