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BMW 1シリーズ新型が売れない理由と買う価値を解説

「BMW 1シリーズの新型、なんだか街で見かけない気がする」と思ったことはありませんか。

実際、2019年にフルモデルチェンジしたF40型BMW 1シリーズは、発売当初からネット上で「売れていない」「なぜ買う?」といった声が目立ちました。

その背景には、FFへの駆動方式変更、価格設定、デザインへの賛否、競合他車の台頭など、複数の要因が絡み合っています。

この記事では、BMW 1シリーズ新型が売れない理由をひとつひとつ丁寧に掘り下げながら、それでも「買う価値があるのか」という点まで正直にお伝えします。

維持費や中古市場の動向、ライバル車との比較も含めて解説しますので、購入を迷っている方の判断材料にしていただければと思います。

記事のポイント
  • 1BMW 1シリーズ新型が売れない具体的な理由と背景
  • 2FFへの変更とドライビングプレジャーへの影響
  • 3競合車との価格・スペック比較と中古市場の実態
  • 4新型1シリーズを買うべき人・避けるべき人の判断基準

BMW 1シリーズ新型が売れない本当の理由とは

BMW 1シリーズの新型(F40)は、2019年に登場した3代目モデルです。

先代(F20)まではFR(後輪駆動)を採用した「本物のBMW」として、走り好きから高い支持を集めていました。

ところが新型では駆動方式がFFに変更されたことで、賛否が大きく割れることになりました。

価格・デザイン・競合との関係性も含めて、売れない理由を順番に見ていきましょう。

FFになって失われたドライビングプレジャー

BMW 1シリーズが「売れない」と言われる最大の理由のひとつが、FRからFFへの駆動方式変更です。

先代のF20型まで、1シリーズはコンパクトカーながらFR(後輪駆動)という構成を維持してきました。

これはBMWのブランドアイデンティティそのものであり、「前後重量50:50の理想的な重量配分」「コーナリング時の独特の回頭性」「アクセルで車の向きを変えるFRならではのドライビング感覚」を低価格帯のモデルでも体験できるというのが1シリーズの大きな魅力でした。

しかしF40型ではMINIやBMW 2シリーズ アクティブツアラーと同じFFプラットフォーム(UKLプラットフォーム)を採用したことで、この差別化ポイントが消えてしまいました。

【注意】FF化の影響は「走り」だけではありません。

重量配分が前寄りになることでハンドリングの性格が大きく変わり、「BMWらしさ」を期待して購入した人が違和感を覚えるケースも少なくありません。

「BMWのエントリーモデルとしてFRで買おう」と考えていた層にとって、FF化は購買意欲を大きく削ぐものでした。

実際、自動車専門誌やオーナーレビューでも「前輪駆動になって別のクルマになった」という声は多く、旧来の1シリーズファンが離れた一因となっています。

とはいえ、FF化によって室内スペースが広がり、実用性が向上したのも事実です。

「走りより使い勝手」を優先する層には歓迎すべき変化でもある点は押さえておきたいところです。

BMW 1シリーズの維持費や日常的な使い勝手については、輸入車の維持費と維持のコツをまとめた専門記事も参考にしてみてください。

価格が高すぎて競合他車に負けている

BMW 1シリーズ新型(2024年現在)の価格帯は、おおよそ400万円台前半〜500万円前後となっています(グレードや装備によって変動します。最新の正確な価格はBMW公式サイトでご確認ください)。

この価格帯は、国産プレミアムコンパクトや欧州コンパクトプレミアムセグメントと真っ向勝負になります。

たとえば同価格帯には以下のような選択肢があります。

モデル 価格帯(目安) 駆動方式 特徴
BMW 1シリーズ(F40) 400万〜500万円前後 FF / 4WD プレミアムコンパクト
メルセデス・ベンツ Aクラス 400万〜480万円前後 FF / 4WD 上質な内装・MBUX搭載
アウディ A3 390万〜500万円前後 FF / 4WD 品質感・静粛性に優れる
ボルボ V40 / C40 400万〜550万円前後 FF / 4WD 安全装備・北欧デザイン

こうして並べてみると、価格面でのアドバンテージが特別あるわけではないことがわかります。

以前はFRという唯一無二の強みがあったため価格を正当化できていましたが、FF化後は「なぜ1シリーズでなければならないのか」という理由が薄まってしまいました。

また国産車と比べると、同価格帯でトヨタ カローラスポーツやマツダ3なども候補に入り、「維持費も含めた総コスト」で輸入車が不利になるケースも少なくありません。

内装・デザインへの賛否が購買意欲を下げる

F40型1シリーズのデザインは、BMWの最新デザイン言語を取り入れたモダンなスタイリングです。

大型のキドニーグリル、シャープに切れ上がったヘッドライト、SUVライクなボディラインは、賛否が分かれます。

特にフロントのキドニーグリルは年々大型化が進んでおり、「やりすぎ」「押しつけがましい」という声も根強くあります。

内装については、最新の曲面ディスプレイ(カーブドディスプレイ)を採用したモデルも登場し、テクノロジー感は高まっています。

ただし、一部グレードでは内装の質感が価格に見合わないという指摘もあります。

【豆知識】BMW 1シリーズのインテリアは、グレードによって大きく異なります。

エントリーグレードでは一部プラスチック素材が目立つ部分もあり、上位グレードや同価格帯の競合と見比べた際に見劣りするという声もあります。

購入前には必ず実車を確認することをおすすめします。

デザインは最終的に個人の好みの問題ですが、購買行動においては「見た目への共感」が重要なファクターです。

先代F20が持っていた「シンプルでスポーティな欧州コンパクト」らしさが新型では薄れたと感じる人が多く、これが購買層の拡大を阻んでいる一因かもしれません。

ライバル車との比較で見えてくる弱点

BMW 1シリーズ新型の弱点は、ライバル車と比較するとより鮮明になります。

まずメルセデス・ベンツ Aクラスとの比較では、MBUXと呼ばれるインフォテインメントシステムの完成度が高く、音声認識や画面の直感的な操作性でAクラスが優位とされることが多いです。

内装の高級感もAクラスが一歩リードしているという評価もあります。

次にアウディ A3との比較では、MQBプラットフォームの熟成度・静粛性・乗り心地の滑らかさでA3が評価されることが多く、「おとなしい高品質さ」を求めるユーザーにはA3が選ばれやすい傾向があります。

さらに国産コンパクトカーとの比較では、マツダ3が内外装の質感・走りの面白さ・価格のバランスで非常に高い評価を受けており、「300万円台でこれだけの質感なら国産でいい」と判断するユーザーも増えています。

1シリーズの弱点まとめ

・FRという最大の差別化ポイントを失った

・同価格帯に強力な競合が多い

・一部グレードで内装の質感が価格に見合わない

・維持費・修理費が国産車より高い傾向がある

ディーラーが語る売れない現場の実態

BMW正規ディーラーや中古車販売の現場では、1シリーズの売れ行きについてどのような話があるのでしょうか。

一般的にBMWディーラーでの販売台数は非公表ですが、業界関係者の声やオーナーズクラブの情報を総合すると、いくつかの傾向が見えてきます。

まず、購入層がシフトしているという点です。

以前はFRの走りを求める「走り好き」のドライバーが1シリーズを選んでいましたが、FF化後は「BMWブランドをコンパクトカーで味わいたい実用層」が主な購買層になったとも言われます。

また、3シリーズや2シリーズへの予算アップを勧めるケースも多いようです。

ディーラー側としても、「どうせ同じくらいの予算を使うなら、上のモデルを」と案内することで、1シリーズの商談が3シリーズや2シリーズ グランクーペに流れることも少なくないと言われています。

こうした現場の実態が、新型1シリーズの販売台数が伸び悩む背景にあると考えられます。

輸入車の購入や維持に関する実践的な情報は、輸入車オーナーのためのメンテナンス情報サイトでも詳しく紹介されています。

BMW 1シリーズ新型を買う価値と売れない中での魅力

ここまで売れない理由を中心に解説してきましたが、それだけで終わるのは少し不公平かなと思います。

BMW 1シリーズ新型には、正直言ってかなり魅力的な部分も多くあります。

維持費の実際、安全装備の充実度、中古市場での狙い目、そして「どんな人に向いているか」まで、フラットな視点で見ていきましょう。

安全装備・最新技術の充実度は本物

BMW 1シリーズ新型が持つ最新技術・安全装備の充実度は、本物と言っていいレベルです。

標準装備またはオプションで選べる主な安全機能には以下のものがあります(グレード・年式によって異なります。詳細はBMW公式サイトをご確認ください)。

  • 衝突被害軽減ブレーキ(フロントコリジョンウォーニング)
  • 車線逸脱警告・車線維持支援
  • オートマチックハイビーム
  • 駐車支援システム(パーキングアシスト)
  • リヤビューカメラ
  • BMW コネクテッドドライブ(コネクティビティ機能)

特にBMW コネクテッドドライブによるスマートフォン連携は非常に優秀で、Apple CarPlayの標準対応に加え、BMW独自のiDriveシステムも使い勝手が良いと評判です。

2022年以降のモデルでは、カーブドディスプレイを採用したモデルも登場し、インフォテインメントの操作性が大幅に向上しました。

「最新技術を日常的に使いたい」という観点では、1シリーズはコンパクトながらBMWの最新を体験できるエントリーポイントとして機能しています。

維持費・燃費コストの実際はどうなのか

「輸入車は維持費が高い」というイメージは根強くありますが、BMW 1シリーズ新型の維持費はどのくらいかかるのでしょうか。

あくまで一般的な目安として、主なコストを整理してみます。

費用項目 目安金額(年間) 備考
自動車税 約34,500円〜 排気量によって変動
任意保険 約8〜15万円 年齢・等級・補償内容で大きく変動
車検費用(2年ごと) 約10〜20万円 走行距離・消耗品交換状況による
エンジンオイル交換 約1.5〜3万円 BMWは専用オイルが必要なため割高
タイヤ交換(4本) 約6〜10万円 ランフラットタイヤの場合はさらに高額

上記はあくまで参考値であり、実際の費用は使用状況・走行距離・修理内容によって大きく変わります。

輸入車の維持費で特に注意が必要なのは、部品代と工賃が国産車より高い傾向がある点です。

BMWのディーラーで整備を受ける場合、工賃は国産車ディーラーの1.5〜2倍程度になることも珍しくありません。

ただし、BMW正規ディーラーでは「BMW サービス・インクルーシブ」というメンテナンスパッケージがあり、一定期間の定期メンテナンス費用をあらかじめカバーできる仕組みもあります。

維持費を抑えたい場合は、ディーラー以外の輸入車専門整備工場を活用するという選択肢もあります。

輸入車を長く乗り続けるためのメンテナンス戦略については、輸入車メンテナンスのプロが解説する維持費節約術が参考になります。

中古市場での狙い目と価格の動向

BMW 1シリーズ新型(F40)は、2019年の発売から数年が経過し、中古市場にも一定数の玉数が出回り始めています。

「売れない」と言われているモデルは、中古市場での価格下落が早いという側面もあり、買う側にとってはチャンスにもなり得ます。

中古市場での主な傾向としては以下の通りです(2024年時点の一般的な傾向として参考程度にご覧ください)。

  • 走行距離が少ない認定中古車(BMW Premium Selection)は比較的価格が維持されている
  • 一般中古車市場では、初期モデル(2019〜2020年式)は300万円台後半から出回るケースもある
  • M135i xDriveのようなハイパフォーマンスモデルは中古でも値崩れしにくい傾向がある
  • ディーゼルモデル(118d)は燃費重視のユーザーに需要があり、価格が安定している

中古での狙い目は、BMW正規ディーラーの認定中古車プログラムを利用することです。

認定中古車であれば一定の品質保証と保証期間が付帯するため、輸入車の中古購入に不安を感じる方でも安心して選びやすいでしょう。

ただし、中古車の状態や履歴は個体ごとに大きく異なります。第三者機関による車両診断や整備記録の確認を必ず行ってください。

買うべき人・やめるべき人の判断基準

ここまでの内容を踏まえて、BMW 1シリーズ新型が向いている人・向いていない人を正直にまとめてみます。

BMW 1シリーズ新型が向いている人

・BMWブランドを日常使いできるコンパクトカーで体験したい

・最新の安全装備・コネクティビティを重視する

・FFで問題なく、実用的な室内スペースを求めている

・中古市場で割安になったタイミングを狙える人

・維持費や修理費にある程度の余裕がある

BMW 1シリーズ新型をやめるべき人

・FRの走りやBMWらしいドライビングプレジャーを求めている

・コストパフォーマンスを最優先に考えている

・維持費・修理費を極力抑えたい

・「なぜ1シリーズでなければならないか」の理由が見つからない

・デザインが好きになれない(試乗・実車確認済みの場合)

走りを最優先するなら、予算を追加して3シリーズを狙うか、中古でF20型(先代FRモデル)を探すという選択肢も現実的です。

実用性・ブランド・最新装備をバランスよく求めるなら、新型1シリーズは決して悪い選択ではありません。

BMW 1シリーズ新型が売れない今こそ検討したい理由まとめ

この記事では、BMW 1シリーズ新型が売れない理由として、FF化によるドライビングプレジャーの喪失、価格面での競争力の低下、デザインへの賛否、ライバル車の強さ、そして現場の実態まで幅広くお伝えしました。

一方で、最新技術の充実度、安全装備の質、BMWブランドへのアクセスポイントとしての価値は依然として高く、使い方次第で十分に魅力あるクルマです。

「売れていない=悪いクルマ」とは必ずしも言えないのが自動車の世界の面白いところです。

人気がないことで中古価格が下がれば、それはむしろ賢い買い物のチャンスになります。

BMW 1シリーズ新型の購入を検討している方は、まずは必ず試乗して実車を確認することをおすすめします。

また、維持費や総所有コストについては、購入前に専門家やディーラーに相談して正確な情報を把握してください。

最終的な購入判断は、必ず最新の公式情報と専門家のアドバイスをもとに行うようにしてください。

輸入車の維持に関する実践的な情報は引き続き発信していきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

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